苦力国家
円がほとんどの通貨に対して円高となっている。放射能汚染に電力不足と良い材料が一つもない円がなぜ、買われるのか。欧州はギリシアに始まる財政不安、米国は先週の雇用統計発表で明らかになった景気回復の脆弱さと、欧米に比べれば、まだ、日本がましと思われているようだ。もっとも、ましと思われているのは、日本の政治ではない。何があっても、もくもくと仕事に励む日本の製造業がましと思われているのだ。その日本の製造業も、アップルに代表されるグローバル知識製造業の下請けに甘んじざるを得ない状況に陥っている。努力しても努力しても、そこそこ評価されるが、一流にはなれない苦力国家に日本はいつなってしまったのか。