県内視察

県議会の総務教育委員会の県内視察に参加した。

まず、敦賀市役所でJR直流化の効果について説明を伺った。JR直流化というのは、これまで長浜駅で交流に切り替えていたJRが敦賀駅まで直流になったということである。その結果、京阪神の快速電車が敦賀駅まで来るようになった。昨年10月に直流化してから、通勤客は増えていないが、観光客が微増ということらしい。福井県内の市町の中で、敦賀市ほど交流人口を増やすための条件が揃っている所はない。これで、敦賀市の交流人口が増えなかったら、他の市町はどうしたらいいのかという暗澹たる思いで説明を聞いた。

次に、美方高校を訪れて、2年前から取り組んでいる中高一貫教育について説明を伺った。中高一貫教育といっても、地元中学校と完全に一体化したわけではなく、英語と数学の授業に限って、美方高校と2つの地元中学校が連携しているというものである。

中高一貫教育そのものについての効果はまだ未知数だが、ここ数年の美方高校の文武にわたる活躍には目覚しいものがある。今年、インターハイで優勝したボート部を筆頭に、他の運動部も立派な成績を収めている。また、合唱部などの文化部も活躍している。さらに、こうした課外活動だけでなく、進学でもかなりの成果を挙げている。なにより、すれ違うすべての生徒たちが笑顔で「こんにちは」と挨拶する姿は実にすがすがしい。地域ぐるみで子どもを育てるコミュニティ・スクールでありながら、学業も怠らないという、ともすれば二律背反になりがちな難題を見事にクリアしている。

福井県の教育の将来に大きな期待を持てる内容だった。美方高校の関係者と県教育委員会に拍手を送りたい。